旧家、本家の新しい姿
奈良県大和高田市のK様邸
家づくりには、皆様それぞれ、固有の理由やきっかけがあります。
子供さんが成長し、独立した部屋が必要になる場合、
定年退職して、大きな家が必要なくなり、ダウンサイジングしたい、
職場が変わるなど、環境が変化して、土地探しから相談をする、
家が古くなり、いつまでも住み続けられない、・・・・・・・・
オーナーとなられたお客さまそれぞれの課題を、お伺いし、解決をする中で、
家造りをご一緒にしてきました。
伝統ある、旧家、本家の建て替えです。
これでも、ダウンサイジングされて、元の家より、かなり縮小となりました。
玄関の吹き抜けには、元の家の「太鼓梁」が復元されて、その面影を残して、
ご家族、ご親戚の想いを共有できる空間になっています。
ご親戚の集まる部屋、・・・普段は殆ど使用しない部屋は、本家には欠かせられないもの
です。
欄間は、元の建物のものを利用しています。
和室は「真壁」という工法ですが、クロス貼りで、コストの課題も克服です。
見た目には、塗り壁の和室との違いがわかりません。
仏壇の台の彫りものも入念に。
これは、大工さんの想いがこもり、大変な手間がかかっています。
続き間の一角には、吊押入と、地窓が風情をかもしだしています。
当然、アルミサッシには、内障子を設けています。
カーテンだけに頼らない、やわらかい陽射しが心地良いものです。
法事など、普段は使わない部屋も、施主様の家への条件になる場合があります。
玄関土間には、元の家の靴脱ぎ石がいます。
大きな土間は、家のサイズや、使い方によっては、無駄ではなく、活きたものになります。
パブリック空間はここまでで、プライベート空間は、和室からすぐに入れなく、
囲まれ感のある、快適な、家族の空間になります。
・・・。。ここが、多くの旧家の、課題のひとつになります。
あくまで、家族が快適であること、
奥様が、その家族の中心に位置する間取りが、家族の絆を深めます。
大きなお風呂には、大きな窓と、竹垣の坪庭。
これは、旦那さまのこだわり。
外からは、内部が見えない窓を工夫しています。
大きな主寝室は、将来の子供室と一体になって、壁で簡単に仕切れる間取り。
・・・しかし、ずっと、このままの可能性の含みがあります。
いつもお薦めの、あえて、奥深くしたバルコニー。
洗濯物の雨の心配から開放されます。
収納はたっぷり、すっきり。
造り付けの食器棚
パントリーは大きな勝手口兼家事室に
脱衣室の洗濯機の隣の棚は、いろいろ使い方が想像できます。
当然、シューズクロークの収容力たっぷり。
さらに、大きな1階屋根裏は、「小屋裏収納」になりますが、
特に1.4mに抑える建築制限が無いので、高さが十分。
「小屋裏収納」とはいうものの、2階廊下から歩いて入れます。
公の空間と
快適な、奥様中心のプライベート空間を融合した、
施主様と共同の家づくりの成果です。