建築の資格者の講習会です。
奈良県で注文住宅を造り続けるランドマークです。
各種の資格では、更新の手続きがあり、自動車運転免許証も定期的に
更新時講習があります。
一級建築士は、資格が消滅することはなく、いつまでも一級建築士ですが、
一級建築士事務所を経営する場合は、その事務所登録の更新が必要で、
管理建築士として、建築士の定期講習を受ける必要があります。
この資格でできる業務は多いのですが、ほとんどの住宅や事務所ビルや、
店舗などは、かなり大きい物でない限り二級建築士でも設計ができます。
その場合は二級建築士事務所になります。
この度は、建築基準法により、特定建築物の定期報告をする場合の講習を
橿原市内の会場で受けました。
特定建築物のマンションや店舗などのオーナー又は管理者は、定期的に
役所に建物や設備の調査報告することを義務つけられています。
この実務講習を受けなくても、一級建築士の資格で調査報告ができますが、
毎年、講習を受けています。
王寺町のSマンション、京都府のマンション、橿原市のWマンション、
橿原市のN店舗など・・・・・・・
多くの建物の調査報告をしています。
私たち建築士は、日々、技術や行政手続き、社会的な使命など、変化を把握して、
対応することが求められています。
その他の資格として、一級建築施工管理技士などの資格もありますが、
それは今のところ更新時講習はなく、終身の資格です(;’∀’)。
次に、資格の専門性ですが、
例えば、医師は判らないのですが、おそらく資格としては、医師免許で、
内科、外科、小児科、耳鼻科、眼科、精神科、産婦人科など何の診療科目でも
できると思います。
一級建築士も同様で、この資格一つで、何でもできますが、業務は細分化して
いて、私のように総合的な設計をする設計事務所は、役所の許可申請も得意分野
ですが、構造設計や設備設計、環境設計など、さまざまな専門領域があり、
夫々の専門の能力や機材が必要な場合は、一部の業務を外注することになり
ます。
しかし、外注するにしても、その業務の内容を理解する能力が必要です。
つまり、構造設計を外注するにしても、概ねその業務の内容を判断する能力が
必要になるということです。
住宅で、よくあるのは、敷地に擁壁がある場合、宅地造成規制法による設計や
許可申請が必要で、簡単なものは私自身で設計しますが、大掛かりになったり、
特別な機材が必要な場合は外注します。
数年前に経験したことですが、他の一級建築士で2年かかり、役所の許可が
できなくあきらめた開発と、擁壁や建物の設計を引き受けて、困難ながら
役所の許可を受けたものが奈良県内であります。
これは、教科書的な擁壁の設計では解決できないものを、役所の協議の中で、
法律の定義までさかのぼり、構造設計だけでなく総合的な能力で解決したもの
です(詳しくはご披露できませんが)。
先の建築士が「擁壁」との先入観で可決できずに、行き詰ったものです。
逆に、「擁壁」と先入観を持たず、他の定義で設計しますと、「擁壁」でできない
ことが正当に許可できるわけで、個々の施主様のためにその総合力で家造りを
しています。