家の形がよく判るようになってきました
この現場は大工(棟梁)お一人でされており、施主様もご了解の上で、ゆっくり、慎重に進めています。
屋根瓦も葺き、家の形がよく判るようになってきました。広大な土地で、壮観です。
別に、ご紹介の大淀町の家も、大きな土地を求められ、敷地を選定されました。
この場合は、もともと所有の土地だったのですが、田舎の大きな土地にのびのびした家を作るのも一考です。
ここだけでも、家族だけでは食べきらないほどの野菜が採れます。
2階に上がりますと、今まで見なかった風景が見えてきました。
堤防の向こうは「一級河川服部川」の雄大な空間が広がってます。
反対側は、上棟時に紹介しましたように「伊賀上野城」が遠望できて、ゆったりした生活が出来そうです。
集成材を一切含まない木造の木組みです。
この一部に、拙宅から伐った槇の木もあります。
集成材と違い、そのまま使うと割れますので、予め、柱4面の内、1面に背割りという切り込みを入れます。
その背割りの方向は、棟梁の気遣いで決まります。
向きを間違えると、仕上げ面に後々、むくみが出ます。
木造はやはり匠の腕の差が出ます。
クロスと違い、やんちゃなお子様がいる場合は強くて良いし、意匠的にも面白いです。
学校建築も多くしましたが、乱暴な使い方をされる前提で、腰板をよく使ったものでした。
この板は、節が多い1等材ですが、節を少なくする上小節や、全く節のない無節もあり、好みにより使いわけます。
この部分は、床面積に入りません。しかし、建築費は床のある部分に近いほどかかりますので、見かけ上は坪単価が高く表示されます。
分譲住宅では不利な表示になりますので、採用されないことが多いのですが、私は、可能な限り採用していただきます。
この玄関の空間が家の顔。この「余裕」が家に必要です。
この家は場合は特別で、この1・2階の吹抜けだけで、1軒の家が出来そうなほど大きいものです。